専務取締役 北田 瑞紀

「弟が教えてくれたこと」

私はサラリーマンの父親、公務員の母親の間に三人兄弟の長男として生を授かりました。両親共働きだった私は、生粋のおじいちゃん、おばあちゃんっ子。2人の弟たちは僕を父のように慕ってくれていました。僕は中学に入るとラグビーを始めました。朝から日が暮れるまでラグビーに打ち込む日々。しかし、ラグビーにのめり込めばのめり込むほど、親との関係はギクシャクし、この頃から段々とコミュニケーションが少なくなりました。親子のコミュニケーションのないまま、月日は流れ都島葬祭に入社することになったのが18歳の頃。当時は、葬儀のことなど右も左もわからず、ただ単に目の前の仕事をこなし、葬儀の進行をミスなく終わらすことに精一杯でした。毎日がその日を全力で過ごす日々。そんな時に向えた弟の死。僕を父親のように慕ってくれていた7つ下の弟の若すぎる死。普段、葬儀という仕事に携わっているにも関わらず、ショックで何もしてあげることのできない不甲斐ない自分がそこにはいました。弟の葬儀は、都島葬祭の仲間が執り行ってくれました。初めて遺族として立ち会う葬儀。普段は一緒に働いている仲間なのに、その何気ない言動一つ一つが僕たち遺族の心を苛みました。心無い言葉、ご遺体を物のように扱う雑な行動、笑い声・・・。恥ずかしいことではありますが、僕自身もお客様に対して同じだったのだと思います。その時初めてお客様の心情を理解することができたのです。ご遺族の立場にたった葬儀・・・。それ以来、社内では徹底していることがあります。それは、自分の家族だと思ってご遺族に接すること。そして、自分の親、兄弟だと思って仏様に接すること。そして、色んな方がいろんな「ありがとう」を伝えることのできるお葬式にすること。弟が私に教えてくれたことは、今の都島葬祭の土台となりました。もし弟の死がなければ、今の私、そして都島葬祭もありませんでした。弟は僕に色々なことを教えてくれました。弟は今もどこかで僕を見守ってくれていると思います。本当にありがとう。